マンガ一言日記

読んだマンガの記録です。本当にほぼ一言の感想のみです。

「ぼくの地球を守って。」/日渡早紀

まずはありがとうございます、素晴らしい大作をこの世に産み落としてくれて。2023年の今いまだにこうした作品を紙で手にして読めることに幸せを感じます。

超絶不器用で捻くれた男と彼が持ち得ない全てを持った芯の強い女の、生まれ変わりを経た壮大なラブストーリー。素晴らしいとしか言い表せられないんですけど、無駄のない、とてもすっきりとした綺麗な内容でした。単行本の後半の巻からは、とにかく紫苑もとい輪くんに幸せになってほしい、木蓮と早く通じ合って誤解を解き、不幸にならないでほしいとずっとずっと願っておりました。ありすも、今生きている自分と前世の木蓮との分別?に苦労しながらも、今を生きるありすとして輪くんを選び呼び覚ました怒涛のラストスパートには胸が熱くなりました。

紫苑の回想シーンも木蓮の回想シーンも涙なしには見れなかった。紫苑回は木蓮のことめっちゃ好きやん!と思ったし、木蓮回はキチェ・サージャリアンという立場ならではのものすごい苦しみと戦いながらも紫苑と出会えたことは救いだったんだろうなと思いました。ただ現代的にそういった悪い男は痛い目を見る割合が高そうなので、玉蘭を選ぶのも手だよ、と思ったりする側面もありました。現実ならね。

過去に捉われずに、結局は未来に向けて今を生きるしかできない、と言ったことは前世云々を超えて普通に現代にも通ずる考えだよなぁと感じます。とにかく現世でありすと輪くんが幸せにっていて、本当にこちらも幸せです。ありがとう、ぼくたま。ありがとう日渡先生。さっき全巻読み終えたばかりなのでうまく言葉にまとめられませんが、ありがとうということは伝えさせてください。

絵もとにかく美しい、私の好みです。